アメリカの議会で大勢の議員たちが長いミーティングで腰を悪くしたのが発端で、アメリカの発明者ベンジャミン・フランクリンがそれをどうにかしようと考え、彼は体にフィットし、座り方を正し、さらに長時間座っていても疲れない人間工学的に大変優れた椅子を考案しました。
　それは、２２０年以上経った今でも「ライブラリーチェア−」と呼ばれ、アメリカのほとんどの図書館で使われているほか、多くのレストラン、会館、大学、トラディショナルな家で愛用されている歴史の長い椅子です。
　私とこの椅子との出逢いは、数年前から無垢のテーブル造りを始めていたのですが、テーブルに合う椅子が国内に見つからず、どこかにないだろうかといろいろ探し求めていたときのことでした。半ば諦めていたところ、たまたま出向いたアメリカ・シアトルの高級レストランでこの椅子と出逢ったのです。座った瞬間、自分の体がピタッと椅子にフィットし非常に心地いいと感じ、私は「これだ！」と思いました。その時、腰痛もちの私でさえ、その椅子に３時間余り座っていても、疲れなかったのです。